Efficient Language Coaching 言語コーチ・ケーススタディ 日本語訳
言語コーチの資格を取る前の経歴について簡単にお話しください。
1997年から言語教育に携わっています。日本およびアメリカで、外国語としての日本語、外国語としての英語、第二言語としての英語を教えてきました。2010年にオンラインで言語コーチングを始めました。
言語コーチの資格講座はいかがでしたか。
言語コーチ資格講座はかけがえのない経験になりました。講座は素晴らしく、講師のレイチェルや同期の仲間たちからたくさんのことを学びました。オンラインでの受講にしたのは、アメリカ在住のため、単純に(ヨーロッパで開催される)対面での受講が不可能だったからなのですが、いま思うと私にはオンラインがぴったりでした。一つ一つの項目に集中して1日数時間ずつ受講し、セッション後に振り返る時間を持てたのがよかったです。
言語コーチ資格を取って良かった点や、それによって得られた見識があれば教えてください。
講座の中で学んだ数々のモデルに感銘を受けました。生徒やコーチング受講生に対応する経験を通じて知ってはいても、その機能や理由がうまく説明できなかったのですが、それがモデルに見事にまとめられていたからです。また、資格講座を受講したことで、自分の言語コーチとしての素質に目を向けるようになりました。仲間たちとのディスカッションからも刺激をうけました。
資格講座を受講した結果、教え方への影響としてすぐに現れたものがあればお聞かせください。
コーチングセッションの中で、受講生自身の脳について説明するようになりました。それによって受講生たちが「目からウロコが落ちる」体験をするところを目撃しました。大変うれしいことです。
資格講座の受講中または受講後、プライベート面で影響したことがあれば教えてください。
自分の脳の働きや自分の感情、自分の学び方、自分の長所と限界などを意識するようになりました。脳科学への興味もわいてきました。TEDや科学論文などを通じて、脳科学の最新研究について常に知識を得るようにしています。そうした知識は自分を磨くのにも役立っています。学習者として成長し続けたいと思います。
講座受講後の業務面での進展についてお話しください。
資格や認定証についての情報をウェブサイトに載せたところ、メディアからご連絡をいただき、ある新聞の取材を受けました。言語コーチを志望する方からのお問い合わせもあります。お問い合わせは日本、アメリカ、ヨーロッパからいただくので、言語コーチングという先進的な取り組みに興味を持つ人が世界中に大勢いることがわかります。言語コーチコミュニティの一員であることは楽しく、やりがいがあります。世界中に言語コーチの効果を広めることができて光栄です。
言語コースを提供することに関して、資格講座によってどんな変化がありましたか。
私が資格を取ったことによって、コーチとしての私に対する受講生からの信頼が高まり、受講生がよりオープンに、安心して自分のことを話してくれるようになりました。これはセッションを有意義なものにするために欠かせないことだと思います。
言語コーチとして、現在、学習者に対して影響を与えていることがあればお聞かせください。
初回のセッションが終わると、たいていの受講生は「自分のことをこんなにオープンに話したり、自分について深く考えたり、自己を開示する経験を楽しんだのは初めてだった」と報告してくれます。また彼らは、コーチが教えるのではなく、受講生の学びに常に真剣に取り組むという点を高く評価してくれています。
その他、付け加えたい情報があればどうぞ。
言語コーチングは特別な学習者向けと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私は習得レベルに関係なく、どんな学習者にも効果的だと思っています。誤解を解く機会を作るため、無料相談やワークショップを開催して、より幅広い学習者に参加を呼びかけています。また、私に続いて2人目の日本人言語コーチが早く誕生してくれるといいなと思います。日本人英語学習者には独特の特徴がありますから、お互いに発見したことを共有し、学びあうことができるようになったらいいですね。
(2015年11月取材)
(翻訳:KEC 神谷えみ)